KNOWLEDGEお役立ちコンテンツ

ラウンダーとは?

ラウンダー イメージ画像

ラウンダーとは、メーカーの営業担当者にに代わり、店舗や施設を訪問し、自社商品やサービスの売上アップのために活動するスタッフのことです。

本記事では、ラウンダーという人材の特徴や、ラウンダーが売上アップのために果たしている役割について解説します。

 

すでにラウンダーをご検討の方は、下記のサービスページをご覧ください。

>インパクトフィールドが提供する「定期ラウンダー(店舗巡回・店頭営業)」サービス

>インパクトフィールドが提供する「スポットラウンダー(店頭作業)」サービス

 

取引先店舗を巡回するスタッフ

ラウンダーとは、その名称が「Round(回る)」に由来することからもわかる通り、流通小売店舗(スーパーマーケットやドラッグストア、GMS、ホームセンター、コンビニエンスストア、家電量販店など)を巡回して、店頭で販促活動や売場メンテナンスを行うスタッフです。

営業担当者が流通小売店本部との本部商談で決定した店頭販促施策やキャンペーンを店頭で実現するのがラウンダーの仕事です。

具体的には、以下のような活動を行っています。

  • 商品の品出しや前出しなどのメンテナンス
  • 商品のエンド展開、アウト展開、催事売場など、より良い売場獲得の交渉
  • キャンペーンと連動した売場づくり
  • 新商品やキャンペーン情報の案内
  • 在庫状況や店頭状況の報告

また、ラウンダー業務を担当するスタッフの雇用形態はさまざまです。

  • メーカー社内で対応する場合(内製化):メーカーの営業社員、契約社員、アルバイト、派遣社員など
  • 外注する場合:業務委託でラウンダー会社に依頼

具体的な活動内容

ラウンダーの仕事は、本部決定事項を具体的な施策・行動に落とし込み、店舗の売上を向上させることです。具体的には、本部商談で導入が決まった商品をしっかりと売場で展開する、発注漏れを防ぐ、販促企画を店頭で実現する、など、販売機会の損失を防ぎ、店頭から売上を上げる支援をします。

ラウンダーへの依頼内容は様々です。以下のように非常に幅広い業務対応が可能です。

  • 品出し、前出し、クリンリネスなどの売場のメンテナンス
  • 売場づくり
  • 販促物の設置
  • 商品管理(未採用商品の取り扱い交渉や発注促進など)
  • 店長や売場担当者との交渉
  • 情報提供、情報収集など

ラウンダーの活動内容については下記ページでも詳しくご紹介しています。

>インパクトフィールドが提供する「定期ラウンダー(店舗巡回・店頭営業)」サービス

>インパクトフィールドが提供する「スポットラウンダー(店頭作業)」サービス

 

ラウンダーの役割は既存の取引先のフォローがメイン

対流通小売営業を含むBtoB営業は、一般的には以下の流れで行われます。

①集客、見込み客の獲得
②見込み客の育成、アポイント獲得
③新規の商談・契約の獲得
④既存顧客のフォロー

どのフェーズも重要な営業活動ですが、多くの企業で最も時間を割いているのが「④既存顧客のフォロー」です。これは、既存顧客からの売上比率が高い企業が多く、また、既存顧客営業は新規顧客への営業よりも低いコストで高い効果が得られるためです。

既存顧客となる店舗を巡回するラウンダーは「④既存顧客のフォロー」において大きな役割を果たしています。

営業担当者との違い

営業担当者も、ラウンダーも、既存顧客への営業活動を行いますが、その業務内容や営業先が異なります。メーカーの営業担当者は主に流通小売店舗(チェーン)本部と商談・交渉し、店頭での営業活動内容を決定します。

一方ラウンダーは、流通小売店舗本部との商談・交渉で決定した店頭販促施策を営業担当者に代わり、店頭で実現するのが仕事です。ラウンダーの活動によって、営業担当者だけではカバーしきれない店頭フォローをきめ細かく実施することができます。

営業担当者とラウンダーの業務範囲を下記にまとめましたが、店舗内における業務は概ねラウンダーで実施が可能です。

大項目小項目営業ラウンダー
卸商談  
本部商談  
個店商談納品価格交渉
大型・高額販促ツール設置
販促ツール設置
売場獲得
商品導入
店頭作業販促物設置
品出し
その他メンテナンス
情報収集売場情報
企業情報
その他定期訪問による関係性構築

店舗営業では店舗間を移動する時間は発生しますが、これが1日の業務時間の30%~60%を占めます。店舗間の移動は能力と関係ない部分となるため、そうした非効率な時間やラウンダーに依頼できる業務を切り出すことで、営業担当者は本部商談や基幹店舗の巡回など、営業担当者にしかできないコア業務に注力できるようになるのです。

また業務内容が異なるため、営業担当者とラウンダーはそれぞれの目標の持ち方も異なります。営業担当者は売上・利益を上げることが目標となるため、売上目標などが設定されているケースが多いでしょう。

対してラウンダーは営業代行ではないため、売上目標(ノルマ)を課せられることはほぼありません。あくまで、従来の営業担当者の業務内容を分担して行うことで、営業担当者の業務負担を軽減させる存在です。

ただ、一切目標がないわけではありません。ラウンダーは売上・利益でなく、その手前の店頭活動指標が目標として設定されます。営業の目標をクリアするためのKPIの1つです。

 

ラウンダーが必要とされる理由

流通小売業界では、ラウンダーの活用は今や常識となっております。ラウンダーが必要とされる背景として、消費財メーカーの抱える課題を2つご紹介いたします。

本部決定事項が店頭で実現されていない

チェーンオペレーションの基本の流れは以下の通りです。

  • メーカーの営業担当者が流通小売バイヤーと本部商談を行い、商品の品揃え、棚割り、陳列レイアウト、販促企画などを決定する
  • バイヤーは、本部商談で決定した事項を各店舗の運営担当者と連携し、各店舗に落とし込む
  • 流通小売店舗の店長は、店舗のカテゴリ担当者に運営担当者から申し送られた内容を伝える
  • カテゴリ担当者は、担当の売場で具現化する

この流れを見ると、本部商談で決定した事項は各店舗でそのまま実現しているように思いますが、実は本部商談決定事項が店頭で具現化されるのは2~3割と言われています。

具現化されない理由のひとつは情報過多です。1つのカテゴリだけでもブランド数・SKU数は多岐にわたり、店舗担当者に共有される情報は膨大な量になってきています。そのような中で、店舗担当者はメーカーから流れてくる情報すべてを読み切れていない、情報が伝達されず埋もれてしまっている、情報は確認したが忘れてしまっていた、などのケースが発生します。小売側のリソース不足なども上記の傾向を助長させています。

また、もう1つの理由は店舗独自の判断によるものです。店舗の売場担当者は自店舗の売上が上がるように商品展開や販促施策を考えます。このような背景から、過去売れ行きが良くなかった商品だから採用しない、立地や売場の広さを加味して自店舗では実施しない、本部商談では決まっていなかったが、メーカー営業担当者が直接店舗へ訪問した際に提案した企画を採用したなど、様々な理由により、バイヤーとの商談時に決定した企画が店舗の判断で中止されたり、実行されても途中で撤去されたりすることがあります。

メーカー営業担当者のリソースが不足している

前述の通り、バイヤーとの本部商談決定事項であっても必ずしも店頭で実現されるとは限りません。このような状況下で店頭実現率を高めるためには、営業担当者が各店舗を訪問し、店舗担当者に本部決定事項を直接伝達し、実施可否の交渉や売り場作成を自ら行うという選択肢もあります。

しかし、メーカー営業担当者を取り巻く環境は変化してきており、店頭のフォローまで手が回らないケースが増えてきています。

例えば、自社で取り扱うカテゴリや取り扱いチェーン数の増加とともに、商談相手のバイヤーが増え、本部商談により多くの時間とパワーが必要となったり、カテゴリ増加にともない、競合も増えるため、本部商談や店頭フォローのさらなる強化が必要になったりするケースです。さらに、各業態の商品構成も変化しつつあるため(ドラッグストアが食品を取り扱うなど)、新しい販路開拓を行わなければいけないケースもあるでしょう。

 

ラウンダーを導入するメリットとは

ラウンダーを導入するメリットは大きく分けると以下の2点です。

  • 営業体制を強化できる
  • コストを削減できる

営業体制を強化できる

本部商談と店舗巡回を営業担当者が1人で担当している場合、本部の意向が実現化しやすい、店舗担当者との情報交換が密にできる、といったメリットがあります。その反面、本部商談に時間を取られることで、フォローできない店舗が出てきたり、その逆で本部商談の質が低下したりといったデメリットも発生します。

そこで、店舗巡回業務をラウンダーに依頼することで、営業担当者は主業務である本部商談に集中しつつ、店舗へのフォローも維持、もともと巡回できていない店舗であればフォローの強化できる体制が構築できます。

コストを削減できる

ラウンダーは、現地のスタッフを組織化するため、営業担当者が店舗訪問の際に掛かっていた交通費や出張経費のコスト削減が見込めます。全国展開する店舗を東京に在籍する営業担当者が出張ベースで巡回していたとしたら、コストは膨大なものになります。また正社員である営業担当者が店舗訪問に費やしていた人件費コストを削減することにもつながります。

 

ラウンダーの業務サイクル

ラウンダーはそれぞれ担当する店舗を複数持ち、それらの店舗を定期的に訪問し、依頼を実行します。ラウンダーのオペレーションの流れは以下のようなPDCAサイクルが一般的です。

Plan(依頼)

営業担当者は本部商談で決まった事項をもとに、ラウンダーへ業務を依頼します。依頼の仕方としては、依頼内容をフォーマットにまとめた書面「業務指示書(業務依頼書)」を使って依頼するケースが多いです。

Do(店頭活動)

ラウンダーは担当店舗に訪問し、依頼内容を店長や売場担当者に伝え、販促施策を実現化する活動を行います。

Check(活動報告)

ラウンダーは店頭活動後に各依頼の実施可否や活動した内容の詳細、店長や売場担当者の反応などの報告を挙げます。

Action(企画・商談の方針見直し)

店頭活動や店頭状況のフィードバックを受けた営業担当者は、その内容をもとに企画や商談方法の見直しや戦略を練り直し次回の商談に臨みます。

 

ラウンダーの強み

店舗担当者をファン化できる(関係性構築)

ラウンダーは、担当店舗を定期的に巡回するため、その頻繁なコミュニケーション機会がラウンダーの強みとなります。営業担当者なら年に数回しか訪問しないような店舗にも、ラウンダーは定期的に訪問し、店長や売場担当者とコミュニケーションを取ることができます。
新商品やキャンペーン情報の提供、商品サンプルの提供などを通じ、繰り返しコミュニケーションを行うことで店舗担当者との関係性構築を行います。

店舗の売場担当者時代に関係性を構築できた担当者が流通小売本部のバイヤーになり自社商品を強く応援してくれた、などというケースもあります。

地域情報に精通している

ラウンダーの活動範囲は自宅から50km圏内であるケースが多く、近隣のスタッフに巡回を依頼しているため、その地域の人の傾向や地域特性に詳しい人材です。店長や売場担当者は人事異動が頻繁にあるため、赴任間もない担当者にとってこうした地域の情報は有益な情報となります。様々な情報提供を通じて店長や売場担当者からの信頼獲得に繋がります。

優秀なご意見番になれる

例えば、ラウンダーが集まる定例会議などの場において、商品(パッケージやデザインなども含む)、販促資材の改善点、企画内容に対する要望など社員であれば言いにくいことであっても忌憚のない意見を言ってくれるのもラウンダーの特徴です。これらのラウンダーの声は、手の届きにくい全国の店舗・店頭を「見える化」する貴重な情報となります。

会議 イメージ画像

ラウンダーの配置

ラウンダーは限られた時間内で効率よく店舗巡回を行えるかがポイントとなるため、ラウンダーの配置はエリア担当制を採用しているケースが多いです。エリア担当制とは、巡回店舗をエリアで区切り、近隣に住んでいるラウンダーが巡回を担当することです(エリア担当制以外では、チェーンごとに担当するチェーン担当制があります)。

ラウンダーは限られた範囲で活動するため、移動にかかる時間と経費のムダを削減することができます。また、担当エリア内の複数のチェーン店舗を巡回するため、業界動向をバランスよくキャッチアップすることも可能です。

 

ラウンダーの1日

来店客の多い土日や品出しのある開店直後、夕方の来店ラッシュを避けると、店舗に迷惑をかけずに効率的に来訪して活動ができる時間帯は、平日の10時から16時になります。ラウンダーは、基本的にこの時間帯内の実働5時間で、自家用車を使った直行直帰の業務スタイルで働くケースが多いです。

業務範囲や店頭での作業内容にもよりますが、都心部であれば1日5~6店舗、地方であれば3~4店舗程度巡回するケースが多いです。

 

ラウンダーの契約形態や報酬体系

ラウンダー導入のコストに大きく影響するのが、ラウンダーの契約形態や報酬体系です。

ラウンダーの契約形態は、所属するラウンダー会社により異なりますが、契約社員、業務委託、パートなどが一般的です。
報酬体系は、日給制や時給制が用いられています。

ラウンダーの報酬額は、活動内容によっても異なりますが、活動する地域の賃金水準が大きく影響します。また、ラウンダー会社によっては、業務の達成状況などに応じてインセンティブを設けているケースもあります。

インパクトフィールドの場合、ラウンダーは業務委託契約が多く、時給に換算すると1,000~2,000円前後です。報酬額は活動地域や業務の難易度を踏まえて決定しております。

 

ラウンダーを導入するために必要な準備

内製化するか外注化するかを決める

ラウンダーを導入するには、自社でスタッフを採用し運営・管理まですべて自社で行う「内製化」と、ラウンダーを専門会社にアウトソースする「外注化」の2パターンがあります。

流通小売本部から店舗巡回する許可を得る

ラウンダーを導入することを決め、採用・契約まで済ませても、店舗巡回開始までに、予め流通小売本部に許諾を得る必要があります。これは、ラウンダー組織を外注化する場合でもメーカーが実施するべきタスクです。

店舗巡回の許諾を得る際には、流通小売店舗の売上アップに貢献するという流通小売側のメリットをしっかりと説明することが重要です。

また、この段階では店舗巡回時の対応について細かく確認しすぎないこともポイントです(販促物や什器は設置してもよいのか?定番はこうしてよいか?など)。あまり細かく確認をしすぎると、バイヤーは不安になり、店舗巡回の許可が下りない可能性があります。

ラウンダーは、店長や売場担当者に必ず許諾を得てから店頭で活動を行うため、本部商談の段階での確認は細かすぎないことをおすすめします。

ラウンダーの業務設計を行う

業務設計というと難しく感じるかもしれませんが、目的、目標、戦略、戦術の4つをまとめ、PDCAで回すサイクルを作るという基本的な内容です。

業務設計 イメージ画像

目的

ラウンダーを導入することで達成したい目的を明確にします。目的は、後に設定する目標、戦略、戦術に繋がりますので、業務設計の中でも最重要事項となります。シンプルな言葉で表現できるものにすると、社内で共通理解がしやすくなります。

例:新しいブランドで売上・利益の柱をつくること

目標

目的を達成するための目指すべき道筋を設定します。目的達成のための道筋は1つとは限りません。現実的でポテンシャルが高いものを選択し、目標として定めると良いでしょう。

例:定番商品の納品実績前年比110%

戦略

戦略とは、目標達成に向けて限られたリソースをどこに集中させるかということです。具体的には、予算を投入して店頭活動を行う対象を選択します。

  • 訪問先:どのエリアのどの店舗に巡回するのか
  • 訪問頻度:1店舗月に何回訪問するのか
  • 訪問時期:年間通してなのか新商品発売時期など一定の時期に集中させるのか
  • 理想売場の状態(=買い場) ・・・どのような売場を作ることに注力するのか

訪問先については、売上が高い店舗だけを選ぶのではなく、店舗の客層(オフィス街、住宅街など)をもとに、ポテンシャルも考慮して選定することが理想です。

理想の売場の状態例:定番売場の拡大

戦術

戦術とは、目標達成に向けた具体的な方策を示します。理想の買い場を作り上げるために「ラウンダーが店頭で何をするか」「ラウンダーをどうマネジメントするか」を決定します。

検証

「戦術」の進捗管理と目標達成に向けた効果検証を行います。そのためには、検証を想定した報告レポートの設計を行っておくことが重要なポイントとなります。

ラウンダーの活用事例

事例①)製薬メーカー

活動内容店舗訪問時、店舗側への交渉による機会ロスの軽減、発注量の増加
流通施策の導入に向けた店舗商談の実施
店舗コミュニケーションによる関係性の向上
提供サービス定期ラウンダー/Market Watcher
巡回エリア全国のGMS/スーパーマーケット
ラウンダーラウンダー100人
店舗数月間6,000店舗

事例②)健康食品メーカー

活動内容CMと連動した売場の構築
スタッフが販促物を持参し、機会ロスの軽減
自社売場を把握するための店舗カルテを作成
提供サービススポットラウンダー/Market Watcher
巡回エリア全国のドラッグストア・GMS
店舗数5,000店舗
期間1ヶ月間

ラウンダーに求められる適性・スキル

ラウンダーを採用・育成する際にポイントとなるラウンダーの適性やスキルをご紹介します。

ラウンダー組織を新たに自社で内製化する場合は、ラウンダーの採用や育成も自社で行う必要があるため、必要な適正・スキルを予め把握しておく必要があります。

専門知識や資格は不要とはいえ、ラウンダーは向き不向きがある職種です。活動に必要なヒューマンスキルを持つ人材を採用・育成することが重要となります。

コミュニケーションスキルは必須

ラウンダーが活動を行う上で最も重要となるのがコミュニケーションスキルです。

接客業務ではないものの、ラウンダー活動では店長や売場担当者とのコミュニケーションが必ず発生します。初対面の人と話す機会も多いため、人との会話が苦手な人には不向きと言えます。

ラウンダーの活動では、新商品をご紹介して注文を取ったり、より良い売場づくりをするために交渉をしたりする機会もあります。「人と話すのが苦ではない」レベルでは、店長や売場担当者と売上に繋がるようなコミュニケーションを取ることは難しいかもしれません。

メーカーの名前を担う一員として店舗から信頼され、しっかり話を聞いていただけるような接し方が求められます。

柔軟に対応できるスキル

ラウンダーには、業務指示書やマニュアルにはないリクエスト・状況に臨機応変に対応するスキルも求められます。

例えば、商品の陳列1つ取っても、店舗によって商品の売れ行きやルールが異なり、正解となるやり方は異なります。ある店舗では成功した提案や陳列方法が他の店舗では受け入れられないといったこともよくあります。業務指示書やマニュアルに頼るのではなく、店舗の状況に即して柔軟に対応する必要があります。

また、商品が届かない、商品へのクレームなど、突発的なトラブルに対応する機会も少なくありません。このような場合に慌てずに、臨機応変に対処できることもラウンダーに必要なスキルと言えます。

入職後も学ぶ意欲のある人が望ましい

メーカーの名前を担う一員として、ラウンダー業務には商品知識も必要です。新商品や季節商品投入などで扱う商品は随時変わるため、入職後も継続的に学ぶ意欲がある人が望ましいです。商品知識があれば業務にも早く慣れ、店長や売場担当者からの信頼も得やすいです。

逆に、商品知識が乏しいラウンダーでは、売場の交渉や新商品の提案といったより高度な業務をこなすことは難しいでしょう。

このことはまた、ラウンダー組織を育成する側も継続的にラウンダーの教育・育成を行う必要があることも意味します。実際にラウンダー組織を持つ企業様の多くは、月例会議で商品勉強会の時間を設けるなど、定期的に商品研修の時間を取るのが一般的です。

自社でラウンダーを組織化する場合は、継続的に商品知識習得のフォローを行う必要があることを覚えておきましょう。

 

適性があっても大変なラウンダーの業務

ラウンダー業務を続けていく上でラウンダーが克服すべき課題は他にもあります。ラウンダー特有の大変さから人材が定着しない場合がある点に留意してラウンダー組織を運用する必要があります。

人間関係に気を遣う

多くのラウンダーが業務上の大変さとして挙げるのが人間関係の難しさです。

メーカーと店舗それぞれの意向を調整し、最善の方法で対処するのがラウンダーの腕の見せ所ですが、このような状況に対処できず、メーカーと店舗の板挟みになって悩むケースが多く見られます。

また、数多くの店舗を巡回する中では、多忙で話を聞いてくれない担当者や気難しい担当者に当たってしまい、販促施策がうまくいかないこともあります。これらの人間関係の難しさから思うような成果を上げられず、自信を失い離職するラウンダーは少なくありません。

これらは、ラウンダーなら誰しも直面する可能性がある課題であるため、マネジメント側が研修やOJTなどを通じて交渉・コミュニケーションスキルを継続的にフォローしていく必要があります。またラウンダーの悩みを聞く、店頭活動を評価してモチベーションを高めるなどの日々のコミュニケーションも重要なポイントです。

力仕事も多い

ラウンダーの大変さとして、意外と体力を使う仕事であることを挙げるラウンダーも多いです。搬入や商品陳列の業務では、バックヤードから商品を運んだり売場で商品を動かしたりなど、未経験者には想像できないほど体力を消耗します。

また、多くの店舗を巡回するため、暑さ・寒さによる消耗、移動の疲れなど、デスクワークにはない疲労やストレスも発生します。ラウンダー組織を運用する際には、これらの体力面の問題から離脱するラウンダーが一定数いることを覚えておく必要があります。

 

まとめ

ラウンダーは営業担当者に代わり店舗へ訪問し、本部で決定した店頭施策を実現化する重要な役割を担っています。

既存顧客の売上拡大に効果を発揮するラウンダーですが、仕組みづくりや日々の運用、ラウンダーの採用や教育・育成は決して簡単なものではありません。ラウンダーの組織づくりや運営にリソースが割けない場合には、ラウンダー会社に依頼をするのも1つの方法です。コストや手間を減らし、スピード感を持ってラウンダー組織を構築できる点が魅力です。

ラウンダー採用や育成のノウハウ・リソースがないためにラウンダー導入をためらわれているなら、ぜひインパクトフィールドにご相談ください。ラウンダーを通じて「売れる売場」づくりをお手伝いしてきたインパクトフィールドが、貴社の販促・マーケティングにおける課題解決に向けてご提案いたします。

閉じる